静岡白鳥園

茶園の紹介
静岡市を流れる安倍川の上流・中河内川流域の中山間地にゆずりはの「山のお茶」の故郷、白鳥園の茶園があります。わずかな平地と山の斜面を利用しての栽培のため、茶畑は点々と散らばっています。つまり白鳥園の茶は広い茶畑を持つ農家と違い大きな機械で茶を刈り取ることは不可能です。茶の芽の伸び具合を見ながら、あっちの畑こっちの畑と移動してお茶の収穫をします。

温暖な気候で知られる静岡市ですが、山間地の気候は少し異なります。昼と朝晩との寒暖の差が激しく、朝露がおります。そして山に囲まれているため、日照時間が少ないのです。この気候が良い香りと苦みの後にさわやかな甘さの残る茶に育つ秘密といわれています。しかし、厳しい自然環境のため静岡の平地では既に茶の収穫が始まった頃に、白鳥園の畑は深緑の古い葉の上にようやく黄緑色の新芽が顔を見せはじめます。新芽の摘み取りがようやくはじまる時には暖かい平地の茶の収穫は終わっています。つまり、新茶を皆様にお届けできる時期がかなり遅れてしまうというわけです。

特色
白鳥園の働き手は主に4人です。以前は最盛期に近所の方に茶摘をお願いしていたこともありますが、茶の値段に対して人を雇うだけの利益がなくなり、家族のみで生産しています。

白鳥園は古くから茶の生産をしてきました。 茶の木の品種は様々ありますが、白鳥園では「やぶきた」と「在来」の二つを栽培しています。「やぶきた」は現在多くの生産者が栽培している品種です。それに対して「在来」は昔からその茶園で栽培してきた茶の木です。昔というのがいつのことなのか正確にはいえませんが、品種改良によって「やぶきた」のような木が生まれる以前の話です。「やぶきた」の普及と共に「在来」の茶の木は減りました。そしてどの土地でもどの地方でも「やぶきた」を栽培し、どの産地の茶でも平均してバランスの良い似たような味の茶が栽培されるようになりました。。しかし、白鳥園では「在来」は健在です。「在来」の持つ個性的な味や香りが好きなのです。

「在来」はその土地に長く根づいてきました。その土地と共に歳月を過ごしてきたため、味も場所によって異なります。共通して言えることは「やぶきた」より野生味のあるお茶の原点ともいえる味わいがあるということです。また、「在来」は製茶後、翌年の3月くらいに封を開けてみると、まるで春を感じたかのようにその味がいっそうおいしくなるのです。お茶好きの方は翌春を楽しみに大切に保存しているそうです。

白鳥園の茶のかたち
白鳥園の茶は農薬を使用していません。農薬は茶に付く害虫を退治するくらいですから、農薬を散布する人間にとっても、良いものとはいえません。農薬をたくさん浴びたお茶を飲むのも気持ちの良いものではありません。

白鳥園の茶は他の一般的な茶店で売られている茶の茶葉より大きいです。製茶後茶葉の形をキレイに見せるために細かく刻むことはしていないからです。白鳥園は茶農家です。より自然に近い形でおいしくお茶を味わっていただきたいと考えています。これからも、山の中にある小さな農家だからできる形のお茶作りをしてゆきたいと思っています。